宮崎駿監督が自身が監督として務めた作品は20作品あります。
長編アニメーション映画では1979年に公開された「ルパン三世 カリオストロの城」をはじめ、「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」「魔女の宅急便」「紅の豚」「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「崖の上のポニョ」「風立ちぬ」の11作品。
短編アニメーション映画では「On Your Mark~ジブリ実験劇場」をはじめ、「フィルムぐるぐる」「くじらとり」「コロの大さんぽ」「めいとこねこバス」「空想の空飛ぶ機会達」「水グモもんもん」「星をかった日」「やどさがし」「パン種とタマゴ姫」の10作品。
そのほか多くの作品に携わった宮崎駿監督ですが、2013年に公開された長編映画「風立ちぬ」を最後に長編映画製作からの引退を発表しました。
この作品は宮崎駿がモデルグラフィックス(大日本絵画)に漫画版を連載し始めたことが始まりであり、宮崎駿監督自身が「本作はこども向けの内容ではない」としていたため当初は映画化することは全く考えていなかったといいます。
しかし、その後、鈴木敏夫が映画化を提案し、「戦闘機や戦艦を好む一方で戦争反対を主張する宮崎の矛盾に対する答えをそろそろ出すべき」と述べて映画化を促しました。宮崎駿監督の製作意図は「戦争を糾弾しようというものではない。ゼロ戦の優秀さで日本の若者を鼓舞しようというものでもない。本当は民間機を作りたかったなどとかばう心算もない。自分の夢に忠実にまっすぐ進んだ人物を描きたいのである」と述べています。
またタイトルの「風立ちぬ」という言葉は名詞「風」にタ行四段活用動詞「立つ」の連用形及び確述(完了・強意)の意味を表しており、連用形接続助動詞「ぬ」の終止形から「風が立った」または「風は確かに立つ」ことを表しています。