ヘルシーな食材として注目のテンペはインドネシアでは伝統的な発酵食品です。
テンペはゆでた大豆をハイビスカスやバナナなどに生息する
麹の一種である「テンペ菌」で発酵させたものです。
納豆とは違い匂いや粘り、クセがなくシンプルに豆の味を生かした食べやすい食材です。
また、塩分やコレステロールもゼロなので理想的な健康食品と言えるでしょう。
焼く、炒める、揚げるなど調理法も豊かで、和・洋・中、幅広い料理に活用できます。
テンペは自宅で手作りすることができます。
冷凍保存もできるので、たくさん作って冷凍しておくとすぐに使えて便利です。
材料・用意するもの
大豆 500g
酢 200ml(100ml+100ml)
テンペ菌 1g(ティースプーンに半分弱くらい)
片栗粉 9g
ジッパーつきビニール袋
つま楊枝か千枚通し、竹串などどれか一つ
*乾燥大豆は水につけると約2倍になりますので、
大きめのボールを用意したほうが良いです。
①大豆を洗う
大豆をボールなどに入れて土や汚れなどを
何度か水を変えてゴシゴシときれいに洗います。
②お酢を加えた水に漬ける
洗った大豆を2リットルの水に漬けます。
この時、微生物の繁殖を防ぐために
100mlの酢を加えます。
夏場は6時間くらい、冬場は24時間ほど浸漬します。
大豆の中心部がほとんど平らな状態になるのが目安です。
③豆の薄皮をとる
豆同士を水の中でこすり合わせて
豆の表面にある薄皮を取ります。
ちょっと手間ですが、薄皮があるとテンペ菌が
うまく発酵しない可能性が高まるので
ここは手間を惜しまず丁寧に処理します。
面倒な場合は脱皮大豆を使う方法もあります。
④豆を煮る
鍋に2リットルの水と酢を100ml加えて
約35分~40分くらい煮ます。
指でギュッと押してもつぶれにくいくらいが目安です。
あまり柔らかくしすぎてもよくありません。
水が蒸発したらお湯を加えて調節してください。
煮あがったらザルに取って水分を飛ばし
40度くらいまで冷まします。
(熱いままではテンペ菌が死にますので注意。)
⑤豆にテンペ菌をつける
豆が冷めたら豆にテンペ菌をつけます。
テンペ菌に片栗粉を加えて混ぜたものを
豆にふりかけてよく混ぜます。
(片栗粉ではなく上新粉や米粉でもOKです。)
⑥ジッパー付のビニール袋に入れる
種付けした大豆を手早くビニール袋に入れ
板状にして軽く押し固めます。
全量を1ブロックにしても良いですが
いくつかに小分けにすると扱いやすいです。
しっかりと封をしたらビニール袋に
つま楊枝などで約3㎝間隔で穴をあけます。
(発酵のための呼吸をしやすくします。)
⑦保温・発酵する
暖かい場所に置いて約20時間保温・発酵させます。
約30度くらいを保つといいです。
夏場なら室温で、冬場は発泡スチロールに
カイロを入れたり、こたつの近くに置くなどして
発酵させます。
(製パン用の発酵器などの恒温器があると便利です。)
⑧テンペ完成
表面が白いテンペ菌で覆われて
しっかりしたブロック状に固まったら完成です。
冷蔵庫で1~2日は保存できます。
長期保存する場合はラップをして冷凍保存します。
(食べる時は調理の30分~1時間前に
冷凍庫から出しておくといいです。)
少々時間がかかるように思えますが、
水に漬けたり発酵を待つなどの時間が長いので
手間自体はそんなにかかりません。
手作りの安心感や自分好みにアレンジできる楽しさには
変え難いものがありますね。
ひよこ豆やおからなど、大豆以外でも作ることが可能です。
美味しくて、健康にとってうれしい要素がいっぱいのテンペを
一度手作りしてみてはいかがでしょうか。